項目
殺人者
murderer
殺人(さつじん)とは人を殺すこと。
項目
murderer
殺人(さつじん)とは人を殺すこと。
この項目を含む事件ファイルで情報と関係を見てみましょう。
この項目を含む事件ファイルはまだありません。
この項目から調査するこの項目につながる作品や人物を調べています。
殺人者
つながっているものを探しています。
殺人(さつじん)とは人を殺すこと。
殺人は重い犯罪として規定されている場合が多い(殺人罪)。殺人した者は法域によっては死刑に処される場合がある。日本では刑法199条の法定では死刑または無期拘禁刑若しくは5年以上有期刑上限は20年以下の有期拘禁刑(複数で殺人した者でも加重により有期刑上限となる30年以下の有期拘禁刑)。
殺人が故意で計画的に行われたのか、一時の激情で無計画に行われたのか、殺害人数などから量刑の大小や法的な扱いを変える法体系となっていることが多い。
2020年現在、全ての国で殺人は禁止されている(殺人罪)。
加害者の故意が認められない場合は法的には殺人とはされないが、別の罪(傷害致死罪、過失致死罪、危険運転致死傷罪等)に問われることがある。また、明確な殺意を持っていなくとも、自身の行為によって相手の生命を奪う可能性を認識していた場合には「未必の故意」を問われる可能性がある。
胎児を殺すこと(中絶すること)については、扱いは国や地域によって異なっており、認めている国も禁止している国もある。
自国の領土ではあるが、法的支配が及んでいないとして殺人が処罰されないこともある。例としてインドでは北センチネル島に住む先住民が「現代社会の一部ではない」として殺人を黙認された。これは殺人の概念や違法性を説くどころか、これまで幾度か来訪した人間を殺害する等して外部の人間との接触を拒み、対話のチャネルが全く無いためである。
殺人が故意で計画的に行われたのか、一時の激情で無計画に行われたのか、ということで量刑の大小など法的な扱いを変える法体系になっていることは多い。
例外によっては、殺人が合法化された国家や社会がある。江戸時代の日本では、武士が、無礼を働いた百姓や町人を切り付けることは切捨御免の規定に基づき認められていた。ただし、これも所定の手続きを踏んでいないと行えなかった。
殺人は相手の人物の生命活動や行動を不可逆的に断つことが目的であり、その手段は古今東西枚挙に暇がない。
動物は基本的に、脳の機能停止、呼吸器系・循環器系の遮断、打撃・火傷・感電等による身体の物理的損傷や失血、毒物や毒ガス、水等による呼吸不全や臓器不全、酷暑や酷寒といった苛烈な環境に置くことによる衰弱、水や栄養を断つことによる衰弱・栄養失調によって死に至る。
動機も千差万別である。しかし、殺人はどの国においても重罪であり、宗教・思想・感情的にも忌避されるだけでなく、実行やその後の隠蔽工作、発覚後の逃亡に大変な肉体的・精神的な負荷を伴うため、特定個人を殺害する場合や大量殺人、快楽殺人においてさえ、よほど強い動機を持つか、あるいは非常に切迫した状況下にいなければ人は殺人を犯さない。
対象の人物よりトラブルや嫌がらせ等の大きな物理的・経済的・精神的な苦痛が相手よりもたらされた場合、また考え・思想・宗教の相違等により対象人物に対して強い憎悪を抱き、抹殺したいという思いを強くする場合が挙げられる。大量殺人や連続殺人においては対象が複数人に及ぶ。これは個人的な怨恨による殺人が挙げられる。対立する人種や宗教の人物を狙った大量殺人もある。
また、自身が犯した別の犯罪や公表されたくない秘密を相手が握っており、特に相手から脅される等をして暴露されることが差し迫っている場合、口封じのために殺す場合もある。前述の強盗殺人もこれに当てはまる部分がある。
一方、人を殺すことそのものを目的とするケースには大量殺人や快楽殺人が挙げられる。これは社会に対する不満を訴える手段、社会的な注目を浴びたいという欲望、人を殺すことに快楽を覚える場合等がある。
全ての国家では殺人は罪に問われるため、自身が殺人を犯したこと、また殺人があったことそのものを隠蔽する行為が行われる。
前者においては、自身が殺人を行ったことを隠蔽するには、殺人の起こった時刻にその場に居合わせることが不可能だったことを示唆する(アリバイ工作)、殺人が起こった場所の何者かが入った痕跡を消す・残さない(密室殺人)、自身と被害者の接点や動機を隠す、被害者の自殺に見せかける偽装自殺が一般的に行われる。また後者においては、死体遺棄、バラバラ殺人等の方法で遺体を隠し、あるいは消滅させ殺人の痕跡を消し去る工作をする。
また、殺人があったこと、自身の犯行であることが明らかになった場合、長期間の逃亡を図り法治機関の逮捕を免れようとする場合もある。時効がある国や州、地域においては時効が切れるまで逃亡を図ることがある。また、偽名を用いながら国中の各地や海外へ逃亡する、整形や荒療治により人相を変えて逃亡することもある。
UNODC (United Nations Office on Drugs and Crime)によれば、2022年に世界で約44万8,000件の殺人(既遂)が発生しており、人口10万当たり約5.61件であった。更に、2019年~2021年の年間平均で約44万人が殺人によって死亡しており、殺人犠牲者の内、テロによる死亡者は、約5%に当たる2万2,000人であった。なお、武力紛争による死亡者数は同期間で年間平均で9万4,000人(但し、ウクライナ紛争による犠牲者は含まれない。更に、殺人犠牲者の中には武力紛争中に行われた非合法の殺人犠牲者が含まれている。)。被害者の性別は、約81%が男性であり、人口10万人当たりで、男性は約9.3人、女性は約2.2人であった。地域別で見た場合、アメリカ大陸は男性は約27.0人、女性は約3.4人と性別で約7.9倍の差が生じている。そして、女性の場合、全世界の女性被害者の約66%が、配偶者またはそれに準ずる者によって殺されている。更に、2021年に起きた世界の殺人の約22%が犯罪組織によるものであり、アメリカ大陸においては、約半分を占める。2015年から2021年の間に推定で毎年に平均約10万人が犯罪組織により殺害されている(日本の場合、全犯罪組織のあらゆる形態の殺人犠牲者数は不明だが、同期間で暴力団の対立抗争による死亡者数は8人で全員暴力団構成員、銃器使用による死亡者数は12人[12人の中には、対立抗争によるものも含まれる。])。
別のWHOの統計では、2019年に推定47万5,000人が殺害され、人口10万人当たり約6.2人であった。男女別で見た人口10万人当たりの殺人被害者数は、男性は9.8人、女性は2.4人であった。人口10万人当たりの年齢別では、15-29歳の若年層の約9.8人が最も高く、年齢層が高くなるごとに減っていっている。
UNODC (United Nations Office on Drugs and Crime)によれば、2024年(アメリカとイギリス(すべてのカントリー)は2023年、世界は世界銀行のデータで2023年、中国は2020年、台湾は2015年。なお、北朝鮮はWHOのデータで2019年)主な国の人口10万人当たり殺人既遂発生率は世界は5.2件、アメリカ合衆国5.76件、イギリス(イングランドおよびウェールズ)0.93件、イギリス(北アイルランド)0.52件、イギリス(スコットランド)1.04件、ドイツ0.92件、イタリア0.57件、フランス1.33件、スウェーデン0.87件、オーストラリア0.94件、スイス0.50件、ロシア7.82件、中国0.50件、台湾0.82件、韓国0.49件、北朝鮮4.2人、日本0.23件である。
世界で最も低い国・地域はバチカン市国とジブラルタルの0.00件であり、次いでマカオが0.14件、4番目にシンガポールが0.17件であった。
逆に最も高い国・地域はタークス・カイコス諸島の103.15件(但し、既遂件数は48件)、次いでハイチは64.34件、3番目はセントクリストファー・ネイビスの49.44件(但し、既遂件数は28件)である。2番目に高いハイチの既遂件数は、7,574件であった。
ハイチの人口は、2022年時点で約1,158万人であるが、東京都(推計人口約1,417.8万人)では、未遂含め96件であり、発生率は0.68件であった。また、ハイチでは2021年に起きた大統領暗殺事件以降続いている混乱によって生じた政治的空白にギャング組織の暴力による支配が入り込む形となり、ハイチの首都ポルトープランスの9割がギャングによって支配されている。
UNODC (United Nations Office on Drugs and Crime)の調査による2024年の統計では、日本では年283件の殺人(既遂)が発生しており、人口10万人あたりの発生率は0.23件で、2024年の報告書を提出した95国・地域中でバチカン市国・ジブラルタ・マカオ・シンガポールに次いで5番目に低い。また、女性に対する故意の殺人(既遂)の発生率は、2024年で0.25件の161件であり、89国・地域中でリヒテンシュタイン(2009年以降で、2017~2021年の間にそれぞれ1人の女性が被害者の既遂事件が発生しているが、それ以外の年はいない。)・バチカン市国・ジブラルタ・マカオ・シンガポール・アイルランドに次いで7番目に低かった。
なお、日本の統計において「殺人」は、殺人既遂のみならず殺人未遂・予備や自殺教唆・幇助をも含むと定義されている ため、それらを除けばより少ない値となる。殺人既遂のみに限った場合の年間被害者数は2024年で年間222人(男性:97人 女性:125人)である 。また、別の警察庁の統計によれば、2025年の殺人による死亡者数は279人(男性:109人 女性:170人)であり、殺人以外も含めた刑法犯罪による死亡者数は631人(男:366人 女:265人)人口比10万人あたりでは、約0.51人であった。
そして、日本の殺人(上記の通り未遂・予備等含む)認知件数は、1954年(昭和29年)と1955年(昭和30年)には年間3000件を超えていた時期があった。しかし2013年以降は、2014年以外で年間1000件を下回っており、900件台(2016年・2021年・2022年除く)で推移し、2025年は976件(10万人当たり0.79件)となっている。また、2022年には853件、人口比(10万人当たり)0.68件と戦後最低件数を更新した。更に、2022年において富山県で起きた殺人事件は富山県警察が把握している限り未遂含めて0件であった。
日本における殺人の検挙人数の男女比は、2024年は男子710人、女子221人と男子の比率が76.3%、女子の比率が約23.7%であった。ただし、嬰児殺の場合、検挙された8人中6人が女性であった。2010年の調査において、被疑者と被害者との関係は30.3%が親族、58.5%が親族を含まない面識者、11.1%が面識のない者であった。また、2025年では被疑者と被害者との関係は約44.3%が親族(既遂は約52.9
%)、約38.6%が親族を含まない面識者(同約34.6%)、面識のない者が約15.9%(同約7.9%)であった。なお、2015年以降は20代で検挙された者が増加傾向にある。
他の先進国に比べて低いとされる日本の殺人発生率は、警察が殺人発生率の増加を恐れるなどの理由により不審な死(変死)の可能性があっても解剖に回さず、自殺や事故、心不全にしたがるため殺人が見逃された結果であるという説もある。
事実として、1998年から2012年までに45件の見逃しが発覚しており、その内配偶者や親しい知人が被疑者であった事案が36件、睡眠導入剤等の薬毒物が使用された事案が11件となっている。更に、期間が重複するが、2011年から2019年の間には、新たな死因・身元調査法などの効果により11件(内6件は近畿連続青酸殺人事件)に減少したが、見逃しが生じた。また司法解剖の医師不足は深刻であり、警察の死体取扱い数に対する司法解剖率は2025年時点で解剖率は約9.9%であり、社会全体の高齢化による死亡者数の増加スピードが勝っているため、2016年以降は低下傾向にある。そして、都道府県によって解剖率が異なり、兵庫県の21.3%から広島県の2.5%とかなり幅があり、47都道府県中36府県が10%未満である。また、2020年4月1日から死因究明体制の充実に向け、国と地方公共団体の責務として専門的な人材の確保などを定めた死因究明等推進基本法が施行された。
かつて、エルサルバドルでは、2015年(既遂殺人発生率:107.64件)と2017年(既遂殺人発生率:63.76件)、2018年(既遂殺人発生率:53.80件)において、10万人当たりの殺人既遂発生率が世界一であった。背景には、エルサルバドル内戦によって経済的困窮やインフラストラクチャーの破壊や産業の荒廃、戦争孤児や少年兵の増加が生じたこと、内戦終結以降にアメリカから追放される形で流入したギャングの存在、政治における民主主義の機能不全と腐敗、麻薬取引の経由地になってしまっていることである。
2015年においては、2012年にエルサルバドル政府とギャングの間でギャング間の殺人や非ギャングの民間人に対する殺人、治安部隊への攻撃を減らす代わりに警備レベルが最大の刑務所から比較的規則の軽い刑務所へギャングの指導者を移送すること、疎外されたギャングのコミュニティに経済的な機会や、雇用などの社会的なプロジェクトを創出することなどを約束した合意が崩れたことを背景に100件を超えていた。
そして、エルサルバドルの10万人当たりの殺人既遂発生率は、2015年をピークに減少傾向にある。
その理由は、ナジブ・ブケレがエルサルバドル大統領就任(2019年6月1日)以前と以後で理由が異なる。
就任以前
2015年8月
出典: 殺人 (CC BY-SA)
構造化された情報、ユーザーの意見、AIが抽出した関係を区別して表示します。
最初のコメントをお待ちしています。